40代から始める小さな雑貨屋運営ブログ

雑貨屋一人店長がお店のあれこれ綴ります。

10年続くお店とそうでないお店

 



大変久しぶりの更新です。。

 

先日、オンラインショップを立ち上げてから10年を迎えました。

 

 

 

 

オープン当初は10年なんて遠い未来の話でしたが、

振り返ってみるとこの10年は日々のことを淡々とこなしつつ、

時々やって来るピンチを何とかかわし、

なんだかんだ気付けばここまで来たという感じですかね。

 

雑貨のお店の店主なんて言うと優雅でキラキラしたイメージかもしれませんが、

「地道」というワードが最も当てはまる日々でした。

 

10年前、オンラインショップを始めた頃は、

同じようにモロッコ雑貨販売をしているネットショップが結構ありました。

 

その時は私より先に始めたお店たちを見て、

「わーすごいなぁ」なんて恐縮しつつ、

自分のちっぽけさをひしひしと感じました。

 

10年の間に新しくできたお店も、

きれいだったりメディアにもたくさん出ているようだったり、

華やかなその様子にやはり「自分の所はまだまだだな・・」なんて

引け目を感じたりもしていました。

 

でも気付けばそのお店たちは大部分が無くなりました。

(中にはご家庭の事情、その他前向きな事情で閉められた方もいらっしゃいますが)

 

一方、私のお店よりも前から運営されている方で、

今でも頑張っていらっしゃる所もあります。

 

その違いって何だろうな?と、

ちょっとそのショップたちについて考えてみましたが、

なんとなくではあるんですが、

途中でなくなってしまうお店は自分目線になっていて、

長く続いている所はお客様目線になっているように思いました。

 

もちろん、お店運営という視点からすれば、

軸足は自分に置いておかないと方向性がブレブレになってしまうので、

根幹部分はしっかりと自分主体でコントロールしていかないといけないのですが・・。

 

店主の思い、趣味が強すぎるお店、

確かに自分が「これ素敵でしょ!」と思うものを

推し進めて行くのは良いのですが、

「それって本当にみんなに受け入れられるものかな?」と

一歩引いて見渡せる感覚も必要かもしれないと思います。

 

自分が良いと思うものでも人が良いと思うとは限らないんですよね。

 

私も「これ可愛い! 絶対売れる!」と思って買い付けたものが、

全く見向きもされなくてがっくりと膝を落とした事が何度となくありました。

 

でもそういう経験をどんどんしていって、

どういったものが自分のお店のお客さんに好まれるのか?

試行錯誤を繰り返してお店を形作るというのが、

やはり王道、基本のお店の育て方なのかもしれません。

 

最初から商品を大量に仕入れるなとか良く言われますが、

大量に在庫抱えて売れないのは後々首を絞める事となるので、

少しずついろいろ出していって、売れるか売れないかを見極めつつ、

お店を育てていくのが良いと思います。

 

そして「普通」の感覚も持ち合わせているというのは、

大事かもしれません。

 

自分で言うのも何ですが、私は極「普通」だと思います。

 

まぁモロッコ雑貨のお店の店主だったら、

もう少しモロッコ感を出していった方がいいのかな?とは思ったりもしますが・・。

普段お店で着ているものも極普通のものだったりしますし・・。

 

そんな無個性ではいかん!とかつては思ったりもしましたが、

その「普通」を知っていると言うのは逆に良いことかもしれないなと、

最近気が付き始めました。

 

なぜなら私の売りたい相手は普通の人だからです。

 

個性的なものが好きでそれを売りたいというのであれば、

同じように個性的なものが好きな人に打ち出していかなければいけません。

 

そういう人もいると思うけど、数としてはどれだけいるだろう?と考えるのです。

マニアックになればなるほど、お客さん対象になる人も少なくなる。

 

長く続かないお店の特徴の一つとして、

個性的すぎる商品を普通の人に売ろうとしているという点もあるかもしれません。

 

マニアックなものを置いても良いのですが、

普通の人も手に取りやすいものも取り揃える。

 

そういうバランスが取れている所は長く続いているような気がします。

 

それは商品のラインナップに限らず、価格設定でも言えます。

 

一般的な価格よりも高すぎるものを一般的な人に売ろうとしていたり。

もちろん、その分品質は良いものだったりするのですが、

そこまで良いものでなくて良いから、

一般的な価格のものの方が良いという人の方が多数派な気がします。

 

完全にセレブをターゲットにするのであれば良いですけどね。

でもお店を見る限り、普通の人に高額なものを販売している所も見かけます。

 

逆に品質がイマイチでも激安みたいな方が、売れはするかもしれません。

ただ、それだとお店の雰囲気的に安っぽい感じにはなってしまう気はしますが。

 

どうせ自分のお店を持つ、

まして雑貨店という人にある意味夢を与えるお店を構えるのであれば、

ある程度「素敵」と思われるものを売りたいですよね・・。

 

結論からすると、売りたい相手の事を

どれだけ想像できるかという所にかかっているのかな。

 

その人の生活状況、どんなお部屋に住んでいて、

どんなインテリアが好きそうか、とか。

 

このくらい値段のものなら買えるとか、

クオリティはどこまでこだわるかとか。

 

それは時流や地域によっても変わってくると思うので、

ご自身のお客さんにしたい人を良く見て下さいね。

 

やみくもに「これいい!」と自分視点だけで売るのではなく、

お客さんの感覚も踏まえつつ、他にはないオリジナリティーとか、

自分のセンスを出して行って、長く愛されるお店を作って下さいね。